憧れの【ネーベルスロイド】立体スター!北欧手作りキット誕生秘話

スウェーデンやフィンランド、北欧を代表する伝統工芸の一つ、白樺樹皮工芸。スウェーデン語ではネーベルスロイド(Näverslöjd)とも呼ばれています。

今日は、つい先日販売を始めたネーベルスロイドの「立体スター」手作りキットのご案内と、その誕生の裏話です。

ソピバでもフィンランドの職人さんが作った白樺かごをお取り扱いしていたのですが、素材となる白樺素材の確保や職人さんの高齢化により、残念ながら継続的な仕入れが難しくなってしまいました。(現在残りは1点だけ在庫あります(2020/12/28時点))。

ネーベルスロイドってなに?

白樺樹皮工芸は北欧の伝統工芸の一つで、古くから人々に愛されてきました。

ソピーさん
スウェーデン語でNäverネーベルは、「白樺樹皮」を、Slöjdスロイドは「工芸」を意味する言葉だよ。

北欧の森を歩くとたくさん目にすることができる白樺の木。木を伐採して材木として使うのではなく、皮をはいで使用します。白樺樹皮に触れる機会は日常的にはありませんが、触ってみると木の皮なのに、まるで革素材のように滑らかでしっとりしているその素材感に驚きます。

北欧では古くから、その革のような柔軟性や弾力性、耐久性を生かして、テープ状にした樹皮を編み上げ様々な生活雑貨を作ってきました。

そんな北欧伝統工芸である【ネーベルスロイド/白樺樹皮工芸】のアイテムをソピバでもご紹介したいなぁと思っていたある日、スウェーデン在住仲間で、10年来の友人でもあるおおたゆかりさんが、スウェーデン内で「白樺樹皮工芸のキット」を販売されていることを知りました。

店長ヨウコ
これは、もしかするとソピバでご紹介するのにピッタリなのでは…?!

ということで、さっそくゆかりさんに連絡して、このキットについて詳しくお聞きすることにしました。

木工職人ゆかりさん

おおたゆかりさんは、スウェーデン在住の木工職人です。普段は木の窓枠を作る工房に勤務されていますが、副業としてご自身のブランド「Min Favorit Design YKR」を運営し、ネーベルスロイド/白樺樹皮工芸の作品を作っています。ゆかりさんは、伝統的な手法にモダンなレザーやビーズをアクセントに加えることで、おしゃれで個性的なデザインのバッグや雑貨を作ります。そんな私たちの今の暮らしにぴったりな作品は、スウェーデンでも人気の雑貨店「デザイントリエ(Designtorget)」や「スカンセンショップ(Skansen butiken)」などでも販売されており、スウェーデン国内でも注目の人気作家さんです。

しかもなんと、ゆかりさんの作品作りは自ら森に行って、白樺の樹皮を採取するところから始めるそうです。そんなお話を伺って、白樺素材そのものの魅力や、工芸の世界にさらに興味を持ちました。

そこでゆかりさんお時間をいただいて、白樺や北欧伝統工芸に世界について、たくさんお話を伺いました。

店長ヨウコ
スウェーデンには14年以上住んでいる私でも、全く知らなかった世界!とっても面白かったです。

飾らず、マイペースで自分の世界観をしっかりと持っていらっしゃるゆかりさん。私もすっかりファンになってしまいました。

ゆかりさんに伺ったお話は動画にまとめていますので、よろしければご覧ください。

北欧手作りキットの誕生

ゆかりさんは普段スウェーデンに暮らしていらっしゃいますが、日本帰国時にはネーベルスロイドのワークショップを行うこともあるそうです。

しかし今年はコロナで日本に帰国することが難しく、ワークショップもなかなか開けない状況。また、おうち時間が増えている中、皆さんにご自宅でできる手仕事の楽しみをお届けできればとも考えていたそうです。

そこで、2020年11月に「北欧手作りキット」の第1弾として、ネーベルスロイドでツリー型オーナメントを作る手作りキットをソピバで販売させていただくことになりました。

こちらのキットでは、ゆかりさんがYKRとしてスウェーデン国内で販売されているものに、北欧で作られたチロリアンリボンをつけ、また写真入りの日本語作り方説明書も付けました。詳しい作り方動画も作り、初めての方でもご自宅で楽しんでお作りいただけるよう、工夫しました。

こちらのツリー型は平面のタイプで、テープ状にカットされた複数の白樺樹皮テープを編み上げていきます。初めてネーベルスロイドに挑戦した私でも、説明書だけで比較的スムーズに作り上げることができました。こちらは特に、初挑戦される方におすすめです

※限定数での販売のため、在庫切れの場合はショップページの「再入荷通知」をご利用ください。

憧れの立体スター

そして実は、「ネーベルスロイド」で私がずっとあこがれていたものがあります。

店長ヨウコ
それは、以前何かの雑誌の写真で見かけた白樺樹皮でつくった立体スター

白樺樹皮の表面と裏面の異なる色がうまい具合にデザインとなり、また自然の素材感がとても美しいオブジェです。複数のスターをつないだオーナメントの自然体の美しさといったら…。見ていてため息が出るほどです。

そんな憧れの立体スターの手作りキットを、今回「北欧手作りキット」第2弾として、ソピバでご紹介できることになりました。

こちらの立体部分はコツがつかめるまで少し難しい工程です。それでも逆に一度コツをつかんでしまえば、同じ動きの繰り返しとなるため無心になって作ることができます

誰でもおうちで楽しめるように

そんな少し難しい立体スターを販売するにあたり、私たちの一番の課題は

ご自宅で誰もが楽しく手作りの時間を過ごせること

少し難しい立体部分を、お一人でもうまく作っていただけること。

写真入りの日本語説明書はもちろん、ゆかりさんに何度も作り方や立体をきれいに出すコツなどを伺って、「作り方動画」を作成しました。立体スター制作の際には、ぜひこちらの動画もご参考にしていただければ嬉しいです。

少し難しいだけに、完成した時の達成感は格別です。

北欧の自然が感じられる美しさがある立体スター。飾るだけでお部屋に北欧の空気感を運んでくれる魅力があります。

オーナメントとして壁や窓辺にかざったり、また単体で窓辺や玄関先に置くのもすてきです。北欧インテリアをスタイルアップする小物として、大活躍ですよ。

確保できる素材の量に制限があるため、キットは毎回限定数での販売となります。定期的な入荷を行いたいと思いますが、品切れの際にはどうぞショップの「再入荷通知」をご利用ください。

今後また、ゆかりさんと一緒にさまざまなネーベルスロイド/白樺樹皮工芸を「北欧手作りキット」として開発していきたいと思います。

またいつか、世界を自由に旅することが出きるようになったら、ゆかりさんをお招きしてワークショップを開催し、皆さんと一緒にネーベルスロイドの世界を楽しめる機会を持てたらいいなと思います。

新しいキットなどのお知らせはショップのメルマガやSNSでご連絡しますので、どうぞまたお楽しみにしていただければ嬉しいです。