このボリューミーで愛らしい見た目のお菓子、ご存知ですか?
これは北欧ならではのお菓子、「セムラ/Semla」です。フィンランド語では「ラスキアイスプッラ/Laskiaispulla」と呼ばれています。
ソピバ北欧では、北欧Fikaキット第3弾の手作りキットとして、このセムラのキットを作りました。今日は、セムラについて、そして私たちのセムラキットについてご紹介します。
セムラ/Semlaとは
一見すると「シュークリーム」?と思ってしまうような、ボリューミーな見た目のお菓子。実は食べてみるとシュークリームとは全く違うお菓子です。
- 18世紀のスウェーデンで生まれ、以来伝統的に食べられる北欧のお菓子。
- イースター(復活祭)に関わる断食の前日に食べられるとされ、現在でも冬の終わりから春に期間限定で販売される。人気が高く、現在はクリスマス明けからイースターまで食べられている。
- カルダモン味の甘い丸パンの中に、アーモンドペーストと無糖生クリームを挟んで食べる。
- 毎年ストックホルム市内のカフェのセムラのコンテストが行われトップが公表される。熱狂的ファンが多く、大行列ができたりする。
スウェーデンを発祥とし、北欧エリアではこの季節に伝統的に食べられてきたお菓子です。
春を告げるお菓子
2-3月ごろに期間限定で食べられるということもあり、セムラ/Semlaは「春を告げるお菓子」としても愛されています。この時期には街中のカフェがセムラを店頭に並べます。
暗く、寒い長い冬の終わりが見え、これから春や夏に向かって進んでいく…そんな明るい気持ちを呼び起こしてくれるお菓子です。
見た目の愛らしさはもちろん、カルダモンとアーモンド、そして無糖生クリームが合わさったお味は絶妙のコンビネーションです。
スウェーデン人も熱狂のセムラ
スウェーデン人をはじめ北欧の人たちは一般的に優劣をつけることを嫌う傾向があります。例えば学校でも、小学校のうちには成績を付けることはありませんし、スポーツでも相対的に優劣をつけるのではなく、自分が数か月前/数年前の自分からどう進歩したかに重きを置く傾向があります。
そんな北欧でも、このセムラは違います。
毎年、ストックホルム市内のカフェのセムラの食べ比べ品評会が開催され、新聞やニュースなどでもそのトップランキングが大々的に公開されます。
そして、トップにランクインしたお店は、長蛇の列!
誰もが、おいしいセムラを食べようと、
平日の昼間にもかかわらず(みなさん仕事はどうしたのでしょう笑)…
寒空の中…(マイナス10℃です)
大行列を作ってセムラを買い求めます。
ストックホルムの人気カフェ
2021年のストックホルムのベストセムラに輝いた人気店は、
Sébastien på söder(セバスチアン・ポ・セーデル)
「Söderhallarnaセーデルハッラナ」と呼ばれるセーデルマルム島の屋内市場にあるカフェ。中心街にあり、フランス人とスウェーデン人のハーフのオーナーが運営している人気店です。
生クリームが絶妙で、カフェ独自のアーモンドクリームも最高!とのことです。
※写真はhttps://www.bäst-i-test.se/semlor-i-stockholmより引用
こちらのカフェは、普段からどこかパリのカフェのようなこじゃれ感のあるおいしい焼き菓子やパン、ランチのサラダなどを提供しており、地元っ子の中でも人気の高いカフェです。
また、カフェがある屋内市場は、こじんまりとしていますが、イートインスペースのあるレストランなども入っていたり、地下には映画館もあったりと、古くから地元っ子に愛されている市場です。
ストックホルムのご旅行中に機会があれば、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
セムラのツウな食べ方
さて、高さが10cmもあるセムラ、一体どうやって食べたらいいのでしょうか。
もちろん、手で食べても、ナイフで切っても、ばらばらにして食べても…食べ方は自由です。
ここでは、北欧の人たちの定番の食べ方、ツウな食べ方をご紹介します。
一番定番なのは、フタ部分を外し、横からかぶりつく…という食べ方。生クリーム、アーモンドクリーム、カルダモンの丸パンを同時に口の中にいれるのが、ポイントです。また、フタ部分はスプーンのように使って、クリームをすくたりしていただきます。
また、ツウな食べ方には「ヘートヴェッグ/Hetvägg」というのがあります。これは、温かい牛乳にパンの下部分を浸して食べる食べ方です。
少し柔らかくなったパンとクリームを牛乳と一緒にスプーンで使っていただきます。通常とは違う食感が楽しめる上級者の食べ方ですよ。
北欧Fikaキット「セムラ」
さて、私たちソピバ北欧では昨年より「北欧Fikaキット」という手作りお菓子を楽しむための製菓ミックスを販売してます。
第1弾は北欧のカフェには欠かせない「シナモンロール」。第2弾は、ソフトクッキータイプで見た目も愛らしい「ハッロングロットル」。そして、第3弾となる今回は「セムラ」。
北欧Fikaキットは、もともと現地在住のソピバ店長ヨウコとスウェーデン在住パティシェのヴェントゥラ愛さんがスウェーデンのフィーカ/FIKA文化をご紹介したいと思い開発したものです。
大切な人と楽しいほっこりとした時間を過ごすこと。
お菓子を手作りする楽しく心地よい時間を過ごすこと。
忙しい日々の中で、そんなほっこりする時間を多くの人に楽しんでいただけたらいいな、そんな思いで作りました。
どのキットも、レシピの監修はスウェーデンで活躍する日本人パティシェBon Aibonのヴェントゥラ愛さんにお願いしています。スウェーデンの味はもちろん、日本の味も熟知している愛さんならではの本格現地が再現できるレシピです。
ほとんどの必要な材料は計量済みでキットに含まれており、誰でも気軽にご自宅で北欧現地のカフェの味を再現することができると、好評です。
現在手作業でのキットづくりとなるため、毎回の入荷数は限定的となります。定期的に入荷がありますので、ショップで品切れの際にはぜひ「再入荷通知のお知らせを受け取る」にご登録くださいね。入荷次第メールでご連絡いたします。
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