クリスマスだけじゃなかった、私の学んだ家族との時間と暮らし
フィンランドに住んでから、毎年やってくるいろんな行事を気にかける機会が増えました。
それは、夫の実家で義父母や親戚と集まって、行事を楽しんだり一緒にお祝いをする習慣が身についたからかもしれません。
子供の頃はもちろん私も、日本の四季折々の行事が好きで、家族と一緒にいろんな文化、行事をお祝いしたり、飾り付けをしたり…みんなで時間を共にに過ごすのが好きでした。
でも、家族と行事を味わうなんて、子供の頃の時だけだろう…
と思ってしまうようになったのか…
高校生くらいになると、何かのお祝い事で祝日やお休みがあっても、アルバイトや遊びが優先に。
家族全員で集まって行事、お祝い事をするのは二の次になり、
歳を重ねるたびにそういう大切な時間がどんどん減っていったのです。
それは私だけではなく、周りの人もきっとそうだっただろうと感じます。
みんな外の世界と自分のスケジュールに重きを置くので、家族で集まって何かを楽しむ時間を見つけることが難しくなって、だんだん家族と過ごす時間の大切さを忘れて行くのですよね。
心の中では毎回そう思っていました。
でも結局翌年も自分の時間と外の世界を優先してしまったのです。
フィンランドに来て、そんな自分のリズムがガラリと変わった
移住後、そんな生活が一転。
それは、前述したように毎年やってくる行事を家族で祝うことが増えたからです。
フィンランドに来る前に噂で、「クリスマスは家族親戚が集まって過ごすのよ」と聞いていたので、
と思っていましたが…。
実際暮らしてみると、クリスマスだけではなく、イースター、夏休み、家族のお誕生日、母の日、父の日などなど、毎年家族で集まるのが恒例となりました。
私が通っているフィンランド語の学校でも、行事の前になると「イースターは家族とどこで過ごすの?」「クリスマスはいつから実家に帰るの?」「夏休みは家族と旅行へ行く?」というように、家族と過ごすことが当たり前という前提で、質問が飛び交います。
そして生徒たちのアンサーもだいたい「旦那さんのおばあちゃんの家」「実家」「母のお家で…」
という感じで、親戚や家族と過ごす予定の生徒ばかりなのです。
もちろん友人、仲間たちとの時間もたくさんある
全ての行事を、家族と毎回一緒に過ごすわけではありません。
ここ3年の私の経験では、年末年始、VAPPU(MAY DAY)、そして夏至祭は毎年友人たちと過ごしてきました。(もちろん個人差がある話です。)
夏至祭に関しては、都会を離れて森にこもって家族と過ごす人ももちろん多く、毎年、友人たちと島へ移動中に、家族連れもたくさん見かけます。
森や島に別荘を持っている人もいらっしゃるので、数週間ほど家族で別荘暮らしで、ゆっくりと静かに快適な夏を味わったりしているそうです。
それだけ、フィンランドの暮らしでは、行事と生活がワンセット。
家族との時間の共有はいくつになっても、人生の一部であり、とっても大切にされていることなんです。
北欧で学び、今さら気づいた私の後悔
このように何かがあるたびに家族みんなで集まることが当たり前となった生活を経て、自分の今までの暮らしを思い返すと、私が数年前に母国で失ってしまった家族との時間はものすごく大きかったなと気づかされました。
もっと、家族と行事を存分に味わいたかった。
もっと、四季の美しさを一緒に分かち合えばよかった。
もっともっと家族との時間を何よりも優先すればよかったな。
と今はものすごく後悔しています。
でも、もちろん今からでも遅くありません。
大切さに早く気がつけてよかったんです。
帰国した時は思う存分に日本にいる家族や親戚と過ごし、様々なことを一緒に楽しみたいなと思います。
春、お花見や母の日、ゴールデンウィークなどイベントはどんどんやってくる。
皆さん、いつもは友人や同僚と過ごしていた時間を、今年は家族と集まってみてはいかがでしょうか?きっと特別で素敵な思い出になると思いますよ。
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