ころころ可愛いボールのフォルムと、元気がでるフレッシュで美しいカラーが魅力のフィンランド【デコランドDekorando】のキッチン雑貨。
日本でも秋冬の定番アイテムとなりつつあるデコランド。デコランドの商品の背景にあるのはフィンランドらしい「やさしさ」。作る人、売る人、使う人みんなに幸せを感じてもらえるような商品作りです。
今日は、このデコランドのヘルシンキにあるオフィスにお邪魔したときの様子を含め、どんなブランドなのか、どんな思いがあるのかなどを詳しくお話ししたいと思います!ぜひお付き合いいただければ嬉しいです。
フィンランドの首都、ヘルシンキが拠点
デコランドは、ヘルシンキの市内からバスで20分ほどのところの郊外にオフィスがあります。
デコランドを運営しているのは、3人のフィンランド女性、サリさん、アンネさん、そしてエリナさんです。実は、サリさんとアンネさんは古くからの友人、そしてエリナさんはアンネさんの娘さんという、とてもアットホームなチームです。
お会いするたび笑いが絶えず、楽しい雰囲気!本当に仲が良く、3人から感じられる温かさが印象的です。
フィンランドらしいすっきりして広々したオフィス。それにしても3人だけなのにこの広さ。日本では考えられませんね~、さすがフィンランドです(笑)。
北欧らしい家具もすてきです。オフィス、というよりお宅にお邪魔したような雰囲気。照明は蛍光灯よりも間接照明や自然光をたくさん取り入れ、家具もスチールなど無機質なものではなく木目調や白などのナチュラルな優しい雰囲気のものを選ぶようにしているそうです。
さすが、働く人にやさしい北欧の方の考え方です。
人気のマルチカラー、誕生の秘密は?
デコランドの商品の中で、なんといっても一番人気なのは「マルチ」と呼ばれる様々な色が組み合わさったビタミンカラーのシリーズ。
ピンク、青、黄、赤、白…一見ばらばらな色の組み合わせなのに、それがなんともしっくりおさまっているという…。それぞれの色の配置にもこだわっていて、一番しっくりくる配色を工夫しています。
太陽の光が少なく暗い冬の長いフィンランドでは、この冬の時期に精神的に落ち込んでしまう人も少なくないとか。デコランドの元気な色が、使う人の心を明るく元気にできれば…という思いから誕生したカラーだそうです。
ちなみにスクエアタイプの配色は2008年デコランドがOHIM(欧州連合知的財産庁)というヨーロッパの知的財産を管理する機関に登録している、デコランドオリジナルなんだそうですよ。
ボールの形は、見た目のかわいさだけではないのです
さて、デコランドの商品は、やっぱりころころしたボールが組み合わさっているのが、なんともかわいいですよね。キッチンにあるととても癒されます。一体どうやって思いついたんでしょうか。
フェルトや羊毛というのは、もともと昔からフィンランドではとても身近な素材でした。洋服や小物、ブランケットやマットなど暮らしには欠かせないもの。また編み物やフェルト工芸なども盛んで、デコランドの皆さんにとっては小さいころから身近にある素材です。
そんな身近なウールやフェルトという素材ですが、2006年、デコランドの3人はフェルトのボールと出会いました。ウールの柔しい雰囲気は残っているのに毛羽立ちもなく硬くしっかりして機能的。また独特の優しいさわり心地にも夢中になりました。
そこで、このユニークなフェルトボールを組み合わせて、様々なキッチン雑貨やインテリア雑貨を展開するブランドを始めることにしたのです。
その後デコランドはフィンランドでもたちまち人気のブランドに成長しました。
こだわったのは、ボールの質
フェルト手芸をされる方は、きっとフェルトボールを作ったことがある、という方も多いのではないでしょうか。実は、私も子供と一緒にチャレンジしてみたことがあります(笑)。
やったことがある方はお分かりだと思うのですが、このフェルトボールづくり、一見簡単なように見えて実はかなり難しい。石鹸の入った水をつけながら、ふわふわのフェルトを丸めていくのですが、均等な大きさにすることや、美しい球形に仕上げること、そして何よりも内側からしっかりとした硬さに仕上げることはとても大変なこと。
商品として展開するために、デコランドはボールの質、つまり「硬さ」「丸み」「表面のスムーズさ」にとことんこだわっています。一見簡単なようで、実はこれはとても難しいことなんです!
製造工場との二人三脚
このようなクオリティの高い製品に仕上げるためには、当然のことながら製造元との密な協業が不可欠です。デコランドの製品はネパールのフェルト工場で製造されています。ネパールもフェルト手工芸が盛んなことでとても有名ですよね。
ちなみに、素材となる羊毛はニュージーランドの羊のもの。人間より羊の数が多いといわれるニュージーランドは羊毛は、その質の高さもとても有名です。
工場では、染色を含めたすべての製造が手作業で行われ、製品は1点1点ハンドメイドで丁寧に作られます。デコランドの製品づくりを通して、地元の女性たちがフェルト手工芸の技術を身につけ自立できるよう促すことも、デコランドのこだわり。フェアトレード基準に基づいた労働条件を採用し、フィンランドらしい「すべての人が平等に幸せに」という考えで製造を行っています。
使ってみたらどんな感じ?
私も実際、このデコランドのポットマットなどを我が家のキッチンで使っています。我が家のキッチンにはいろいろなポットマットやコースターがありますが、考えてみるとこのデコランドのものは登場頻度が高い。その理由をあらためて考えてみました。
その1:色や形がかわいい
これが一番の理由?!って笑われてしまいそうですが(笑)、やっぱり、キッチンや食卓で気分が上がるお気に入りがあるのは大切です。デコランドのフレッシュなカラーは食卓のすてきなアクセントになります。また、スウェーデンは来客が多いので、お客様が来たときにも活躍します。そしてかならず「かわいい!」っと注目されるのも密かにうれしい。
その2:かたいのに、やわらかい
ボールそれぞれがしっかり硬くて、重いものや熱いものをのせても安心感があります。それでいて、触れたときに木の鍋敷きとは異なる柔らかさが感じられ使うたびに心が癒されます。
その3:いろいろな形が選べる
一番初めに登場したのは、スクエアタイプのポットマットとコースターでした。それが現在は、ラウンドタイプやロングタイプなどさまざまな形があり、暮らし方や使用シーンによって使い分けられるというのも魅力です。
たとえば、我が家は4人家族で、オーブン料理も多いので、「ロング」タイプのポットマットを便利に使っています。食卓の中央において、そこに鍋やオーブン皿をどんどん載せちゃいます。鍋をそのまま出してもなぜかかわいく見えるのは、デコランドマジックですよ!
また、私は普段コーヒー派ですが、ゆっくりほっこりしたい時や、来客時などは紅茶を飲むのも大好き。そんなときには、小さめなラウンドタイプをポットの下に使います。小さくてさりげなく、横にボールの見える「ミニマルチ」のタイプも隠れた人気モデル。
このように、「うちの食卓にはどんなお料理が並ぶことが多いかな?」「どんな時に使うかな?」と考えてぜひ暮らしにソピー(ちょうどよい)!とくるものを見つけてください。
その4:カラー
マルチカラーはやはり一番人気ですが、デコランドならではのその他のカラーもまた魅力です。フレッシュなイエロー系やモノトーンなど、自分の暮らし方やインテリアのテイストにマッチするものを選びましょう。
その5:限定カラーも注目
2017年フィンランドの独立100周年を記念して、デコランドがイメージするフィンランドカラー「マルチブルー」が登場しました。
こちらは限定数のみ製造され、実は早々に売り切れてしまったのですが、来年2019年の日本xフィンランド国交樹立100周年を記念しての復活が決まりました。先行して今年の秋冬からもう入荷を始めています。このようにフィンランドに絡んだ限定カラーが出るのも、うれしいポイントです。
ちなみに、このブルー系の色は和食器などにも合わせやすいということで、マルチに並ぶ人気になっていますよ。
お手入れ方法は?
販売の際に「よごれないの?」と聞かれることがよくあります。その答えは、「よごれます」です。もちろん(笑)。
ちなみに、我が家で使っている、週に1回は登場し7年ほど活躍中のポットマットは今こんな感じ。使用頻度や、使い方によりその変化はさまざまだと思いますが、やはりそれなりに汚れるし、多少上が平らになっている感じが伝わるでしょうか。
天然染め、天日乾燥を行っていることから、もし汚れが気になって洗いたい場合は必ず冷水での手洗いにしてください。濃い色は色落ちする場合もあるので、できればじゃぶじゃぶ全体を洗うのではなく、部分洗い、または汚れが気になる部分のみを濡らして硬く絞った布でつまみとるというお手入れがベストです。
使用の中で時とともに変化はしますが、「一緒に歳をかさねる」という感覚で楽しんでもらえると嬉しいなと思います。
というわけで、今日はじっくり「デコランドDekorando」についてお話しました。フィンランドらしい優しさや温かい気持ちが詰まったデコランドのキッチン雑貨。これからの秋冬、そしてギフトシーズンにおすすめです。よければお店でもぜひご覧くださいね。