北欧の味をご自宅で。シナモンロールキット、つくりました

私がスウェーデンにきてから大好きになったもの、それはシナモンロールです。

「シナモンロールの味が好きになった」というだけではなく、それはスウェーデンやフィンランド、北欧の暮らしや文化のすてきなところ、良いところを象徴しているからです。

そんな私が、同じくスウェーデン在住でパティシェのヴェントゥラ愛さんと、

ご自宅で簡単に本場の味が再現できる、北欧FIKAキット「シナモンロールミックス10個用」

を作りました。今日はその誕生ストーリーについて、お話しさせてくださいね。

暮らしに欠かせないフィーカの文化

スウェーデンにはフィーカ(Fika)と呼ばれる文化があります。

北欧好きの方ならどこかで耳にしたことがあるかもしれないこの言葉、どういう意味でしょうか。

ソピーさん
「フィーカ/FIKA」とは、もともとスウェーデン語で「お茶をする」とか「飲み物や軽食をとりながら休憩をする」という意味だよ。ちなみにフィンランド語は「カハヴィタウコ/kahvi tauko」だよ。

そしてそれが人々の暮らしに定着した今では「飲み物や軽食とともに親しい人とリラックスした時間を一緒に過ごす」「一人でゆったりとした心地の良い時間をすごす」という意味で使われるようになりました。

そう、北欧の人がフィーカと聞いて連想するのは「ゆったりとした時間」「人と人のつながり」です。

そもそも北欧のシナモンロールとは

スウェーデン語ではカネルブッレ(Kanelbulle)、フィンランド語ではコルヴァプースティ(korvapuusti)と呼ばれるこのお菓子パンは、カルダモンというスパイスの香りがするパン生地にシナモンバターを包み込み焼いた菓子パンです。

アメリカで一般的なシナモンロールは、パンの上にたっぷりのアイシングがかかったあま~いお菓子のイメージですが、北欧のシナモンロールはもうすこし甘さ控えめ。甘さを楽しむというよりは、ふわふわしたパンの触感や、独特のスパイスの香りを楽しむというイメージです。

ほのかな甘さの中に、シナモンやカルダモンのスパイスの香りを楽しむことができ、すこし濃いめに入れたコーヒーにぴったり。とても北欧らしいお菓子パンです。

ソピバのブログでは、フィンランドのあおいさんと店長ヨウコが「フィンランド流」「スウェーデン流」のシナモンロールを作った様子をご紹介しています。よろしければこちらもご覧くださいね。

スウェーデンとフィンランドのシナモンロールの違いは形にある!3種の巻き方で焼いてみました

かもめ食堂とシナモンロール

また「北欧」「シナモンロール」と聞いて、思い出すのはあの映画「かもめ食堂」ではないでしょうか。

映画「かもめ食堂」では、 映画の中で主人公がシナモンロールを焼きます。すると、これまで遠目に見守っていたフィンランド人が、焼き立てのシナモンロールの香りにつられて次々とお店のドアをくぐってくる…というシーンです。

この映画で北欧のシナモンロールは、一躍有名になりましたね。

私は、この映画のシーンにあるように、北欧のシナモンロールは、どこか人と人の心をつないでくれるような存在だと考えています。

それはお友達とのつながりだったり。

仕事や学校の仲間との繋がりだったり。

もちろん家族や親戚との繋がりだったり。

誕生日などの特別な日にもよく登場して、大切な思い出の片隅にあるのもシナモンロールです。

北欧FIKAキット誕生の秘話

今年はコロナウィルスにより、私たちの暮らしが一変しました。未知のウィルスが世界中を恐怖の底につき落とし、私たちは不安や危険と隣り合わせの日々を送ることになりました。

海外旅行はもちろん、国内でもお出かけをしたり、気軽にレストランやカフェで食事をしたり、お友達に会ったりなど、以前はごくごく当たり前だったことが難しくなり、閉鎖的で人とのつながりが難しい生活が長く続いています。

そんなとき、私はこの北欧シナモンロール、そして北欧のフィーカという心温まる文化を、皆さんにお届けすることができないかと考えました。

この北欧FIKAキットに力を貸してくださったのは、スウェーデン在住のお友達で、パティシェとして活躍するヴェントゥラ愛さんです。愛さんはスウェーデンでレシピ本を出版したり、多くのレストランやカフェとコラボレーションを行っています。またYoutubeの動画チャンネルでは北欧のほっこりした家族の暮らしをお菓子を通してみることができるたくさんのすてきな動画を公開しています。

そんな風にワクワクするようなたくさんの活動を行う愛さんに、恐れ多いと思いつつこの北欧FIKAキットのことを相談したところ…二つ返事で一緒に開発を行ってくれることになりました。

そしてこの北欧FIKAキットの記念すべき第1弾に私たちが選んだのは、やっぱり「シナモンロール」

北欧の暮らしの中に一番身近で親しみのあるフィーカ、一番北欧らしいフィーカだからです。

北欧FIKAキットのこだわり

北欧現地で体験するフィーカのぬくもりや心地よさをお届けするために私たちがこだわったのは「本場北欧らしいシナモンロールであること」です。

それは私たちソピバ北欧のお店運営のポリシーでもある「ほんものの北欧」にも通じること。私たちがお届けしたいのは「北欧風」ではなく「ほんものの北欧」です。

私たちはそのために打ち合わせを重ね、愛さんは本場北欧のカフェで食べられるような本格的な味を再現できるレシピを作ってくださいました。またキットには日本では入手の難しい「粗びきカルダモン」や「パールシュガー」も含めることにしました。特に粗びきカルダモンは、日本で一般的な粉末カルダモンとは違い、スパイス本来が持つ上品でエキゾチックな香りが魅力です。これが本場の味のかくし味ともいえます。

ちなみに、私たちの打ち合わせにはいつも焼き立てシナモンロールが!毎回「おいしい」「心地よい」時間を過ごしながら、キットの準備をすすめましたよ。

作り方動画はこちら

愛さんの動画チャンネルでは、こちらの北欧FIKAキット「シナモンロールミックス」を使った作り方動画を公開しています。

動画では愛さんが4歳のお子さんと一緒に作る様子も見られます。完璧さを求めるのではなく、リラックスして家族で楽しみながら作ってほしい、そんな愛さんの思いが感じられますね。

「#北欧FIKAやきたて」でつながろう

この北欧FIKAキットプロジェクトでは、北欧に住む私たちと、日本に住む皆さんが、そして日本の皆さん同士がつながる機会を作ることができればと思っています。

そこで、この北欧FIKAキットを作っておつくりいただいたお菓子を、ぜひインスタグラムで「#北欧FIKAやきたて」のハッシュタグをつけて共有してください。皆さんの焼き立て写真を見せていただけるのを、楽しみにしています!

※共有いただいた写真は @bon aibon@sopiva.hokuou のアカウントでもシェアさせていただくかもしれませんのでご了承ください。

なお、北欧FIKAキットは、製造数や材料の準備数の関係で毎回「数量限定でのご予約販売」とさせていただきます。販売会は定期的に行っていきたいと思っていますので、どうぞお楽しみに!確実に販売会の情報をゲットしたいという場合は、ソピバ北欧のメルマガにご登録ください(メルマガは月1-2回程度の頻度です)。


今は特に不安不便が多い日々ですが、人に対する思いやりや人と人とのつながりを大切に、皆でのりこえていきましょうね。

今後も北欧FIKAキットとして、北欧のお菓子をご自宅でおつくりいただける商品を開発していきたいと思っています。

また新しいキットをご案内できる日を、私たちも楽しみにしています!